本を3冊読みました。

百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫)

百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫)

乙一さんの別名での作品、
というのを知り、ずっと読んでみたかったのですが
やっと読めました。
ああ、よかった。すごくよかった。
短編集ですが、すべてすきです。
一筋縄ではいかないすこしひねったお話と、淡い恋。
いいなぁ。
それにしてもこの方、こんなにひらがなを多用する方だったかしら。
やわらかくて私はすきですが。

「心のなかでふくらんでいた言葉たちを、紙の上に出してならべることは、このまま心のなかでくさらせていくことよりも、よっぽどいいことなのだ」


ニシノユキヒコの恋と冒険 (新潮文庫)

ニシノユキヒコの恋と冒険 (新潮文庫)

女性にモテるが、女性を愛せない男の物語。
冒頭で描写された「死んだニシノユキヒコ」のイメージそのまま、
その後は生きたニシノさんが描かれているのに
どこかつかみどころなくフワフワと漂う男のまま最後まで読み終えました。
作品の印象もフワフワとしたもの。

「もう明日が始まる時間だから。さっさと帰って」


図書館の神様

図書館の神様

垣内くんと、主人公の弟がとても素敵。
二人が物語の中和剤となってくれているみたい。
主人公の心情の変化が、読んでいてとても
心地のよいものでした。
新しい世界に触れる方法、私にとってはなんだろう?

「先生の明日と明後日がいい天気であることを祈ってます。」