大きくなったよ
4/23 おばあちゃんが亡くなった。
覚悟していてね、と言われていたので残念だけどこのときが来たかという感じだった。
おばあちゃんは、若い頃に脳出血のため倒れ、私が物心付いたときには半身不随で、言葉も不自由だった。
家ではいつも決まった椅子に座っていて、行くと必ず、「大きゅぅ(大きく)なったねぇ」と言ってくれた。
私は引っ込み思案だったため、それに対していつもひとことふたこと返すのみだったと思う。
ちゃんと何かを話しかけることはなかった。
何か言っても分からないのかなぁと思いこんでいたんだけど、答えられなくても理解はきっとできていたんだろうな。
と、気づいたのは大分大きくなってからである。
もっと話しかければよかったな。
私が大学で地元を離れたくらいから、おばあちゃんは保養施設に入所した。
帰省のたび、母と会いにいった。
食欲もあり、肌のつやもよく、なんとなくこれからも長生きしてくれるだろうと思っていた。
なんでそんな、思ってしまうんだろうね?
お年よりは、ちょっとしたきっかけであっけなく死んでしまう。ここ数年で感じたことである。
問いかけに対してあまり反応はしない(できない)祖母だったけど、兄嫁が兄より年上なのよ、と伝えたとき、嬉しそうに笑ったの 印象的だったな。
あと「昔はよく、 『大きゅうなったねぇ』って言ってくれたよね」 と、話したら、そのときも嬉しそうに笑ってくれて 私も嬉しかった。
覚えててくれたんだ。
もう、私が大きくなったから 言わなくなってたのかもね。
おばあちゃん
もっと生きていてほしかったけど、
不自由な体から自由になって、天国にいるおじいちゃんに会えているでしょう。